セミリタイア始めます。アラフィフ独身男のブログ。

2022年3月末に国家公務員を早期退職してセミリタイア生活に入った独身おっさんの日記。

セミリタおっさんの再読小説㉖澤村伊智「ずうのめ人形」

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2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直しております。

今回は澤村伊智「ずうのめ人形」。

2016年発表作品。

「ぼぎわんが、来る」で一躍ホラー小説の旗手に躍り出た澤村伊智。

本作は「ぼぎわん」に登場した霊能力者・比嘉姉妹シリーズの第二弾となります。

「ぼぎわん」に続き「ずうのめ」と云う不気味な響きの意味不明な言葉が使用されていますね。本シリーズの特徴となっています。

物語はあるオカルト雑誌ライターが眼球を抉り取られて死亡する不審死を遂げることにより幕を開けます。

その死体の傍らには謎の都市伝説「ずうのめ人形」について記された投稿原稿が。

その原稿を読んだ雑誌編集部のバイト君も不審死をしてしまう中、原稿を託された編集者・藤間も怪異に見舞われることに。

それは、「ずうのめ人形」について知るだけで呪いにかかってしまい、その者には「喪服の日本人形」が視界の遠くに見えるようになり、その人形が徐々に近づいて来て、4日後には殺されてしまうと云うもの・・・

藤間は知り合いのオカルトライター・野崎及びその婚約者である霊能力者・比嘉真琴に協力を依頼して呪いの解除に奔走すると云うのが物語の筋書きになります。

投稿原稿パートと事態の現在進行形パートがカットバック形式で描かれる構成となっており、投稿原稿を読み進めることによって呪い解除の手掛かりを掴んで行くと云うミステリー仕立てにもなっています。

小説内小説と言える投稿原稿と現実がリンクして行く様はなかなか読み応えがあります。

原稿には比嘉真琴のもう一人の姉・美晴が登場し、事件は比嘉姉妹の過去にも深く関わっていることが判明し、物語は終息に向けて加速して行きます。

果たして、「ずうのめ」とは何なのか、比嘉姉妹の過去とは、呪いは解除されるのか。

ご一読してご確認くださいw

物を媒介として呪いが拡散し、死ぬまでにタイムリミットがあると云う設定はあの有名ホラー小説「リング」を彷彿させます。

作中でも「リング」について大きく扱われており、重要な役割を果たしています。

本作は澤村伊智が「リング」に真っ向勝負した作品とも言えるのかと。

関連過去記事↓

では、また。

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