2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、所蔵の小説を読み直しております。
今回は伊岡瞬「悪寒」。
2017年発表作品。
伊岡瞬は1960年生まれのミステリー作家。
50歳を超えてから専業作家になった遅咲きの作家さんですね。
物語の主人公は大手製薬会社の中年男性社員。
東京本社での不祥事の責任を取らされる形で山形県の系列子会社に左遷されています。
妻子を東京に残して鬱屈した日々を送るある日、妻から不可解なメールが。
その数時間後にその妻を本社常務の殺害容疑で逮捕したとする警察からの連絡が入って・・・と云う感じで話の幕は開きます。
主人公が不測の事態に放り込まれその真相を手探りして行くのが物語の骨子となります。
会社内の政争や少ないながらも複雑に絡み合う人間関係などが描かれ読み応えあるミステリーとなっています。
物語冒頭である刑事裁判の模様が描かれており、最終盤でその刑事裁判の被告が明らかになると云う仕掛けが小説の構成上施されています。
あっと驚く犯人をご一読してご確認ください。
本作には著者創作の人気キャラである刑事・真壁修も登場します。
真壁ファンは必読ですねw
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では、また。