セミリタイア始めます。アラフィフ独身男のブログ。

2022年3月末に国家公務員を早期退職してセミリタイア生活に入った独身おっさんの日記。

セミリタおっさんの再読小説⑯鈴木光司「リング」「らせん」「ループ」

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2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直しております。

今回は鈴木光司「リング」「らせん」「ループ」の三部作。

順に1991年、1995年、1998年発表作品。

鈴木光司は1957年生まれで自分よりだいぶ上の世代の作家さん。

「リング」によりその名は一躍有名になりましたよね。

貞子はもはやキャラクターとして独り立ちしてますし。

スピン・オフ的作品や新シリーズもある「リング」シリーズですが、基本はこの三部作となります。

まずは「リング」

同年代の男女4名が同時刻に同じ理由により死亡した事件を追う雑誌記者・浅川は、見た者が一週間以内に死ぬと云う呪いのビデオテープに辿り着くことに。

浅川は旧友で大学講師の高山の協力の元、ビデオテープの内容から山村貞子と云う女性に辿り着き、その呪いの解除に奔走すると云うのが筋立てになります。

ホラーと謎解きミステリーが融合した物語はなかなか引き込まれます。

しかし、ビデオテープとか時代を感じさせますよね。若い子は知らんでしょうw

ちなみに映画で有名な貞子がテレビから這い出て来るシーンは原作である本作には存在しませんw

次に「らせん」。

前作「リング」で浅川と高山により「貞子の呪い」は解かれたと思われたものの、高山はそのラストで死亡してしまいます。

高山の遺体は監察医である安藤によって司法解剖され、高山も含め貞子関連で死亡した遺体からはある特殊なウィルスが発見されることに。

「らせん」は、安藤を主人公として「貞子の呪い」が医学的見地から探られることになる医療サスペンスミステリーと云った作品になります。
形を変えた「貞子の呪い」を止めることは出来るのか。果たして人類の未来は。

で、最後の「ループ」。

物語は、新種のガンウィルスに侵され、癌が蔓延しつつある世界で展開されます。

そのガンウィルスが何処から発生したかを主人公である医学生・二見馨が探って行くと云う筋立てとなっています。

これが問題作で、ネタバレになりますが、本作では「リング」「らせん」で描かれていた物語が全て人工生命の進化を観察するコンピュータ・シミュレーション内の出来事であったことが明かされます。

浅川も高山も貞子もシミュレーション内のプログラムに過ぎないと。

驚愕のちゃぶ台返しなんですけど、「ループ」ではコンピュータ・シミュレーション内の出来事がいかにして現実世界に影響を及ぼしたかについて語られることになります。

貞子があんま関係なくなっちゃってますw

物語としてはダイナミックな冒険譚と云った感じで、最後に明かされる主人公・二見馨の正体が衝撃的で面白くは読めますけど。

三部作ではありますが、そのテイストは全て異なっており著者の試行錯誤が伺えます。

90年代を代表するホラー・シリーズ。

興味が湧いた方はご一読をw

では、また。

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