セミリタイア始めます。アラフィフ独身男のブログ。

2022年3月末に国家公務員を早期退職してセミリタイア生活に入った独身おっさんの日記。

セミリタおっさんの再読小説⑫大槻ケンヂ「グミ・チョコレート・パイン」

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2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直しております。

今回は大槻ケンヂグミ・チョコレート・パイン」。

グミ編1993年、チョコ編1995年、パイン編2003年発表作品。

大槻ケンヂ(通称オーケン)は1966年生まれのロックミュージシャン・小説家・エッセイスト。

自分よりちょっと上の世代の方で、ロックバンド「筋肉少女帯」のボーカルとして有名。

て、若い人は「筋少」を知らないかな。。

ネガティブな感情を奇妙な歌詞にする能力は特異なもので、その才能は小説やエッセイでも開花し受賞歴も多数。

本作は著者の自伝的小説なんですけど、完結までに3巻・10年もかかっており、作品後半は本人の実体とは関係ない創作になっていますw

物語の舞台は1980年代の東京。高校2年生の主人公は「自分には人と違う何かがある」と思い込み、他の生徒を世俗的なものと侮り、自分の世界に引き篭もって生活する鬱屈した若者。

そんな彼がクラスメイトの女子に恋をし触発されたことから、同じ高校の同じ志を持つ同級生とパンクバンドを結成して初めてのライブに臨むまでが描かれています。

こう書くと青春恋愛爽やか小説なのかと思われる方もおられるでしょうけど、そこはオーケンの小説ですので主人公が自身のエロ・リビドーに苦闘する姿がコミカルに、時にシリアスに描かれていますw

オーケンの趣味であるサブカルチャー(ロック・B級映画・海外SF・アイドルなどなど)の要素もたっぷり盛り込まれ、80年代のサブカルに造詣が深い方は楽しめるかと(自分のハードロック・B級ホラー映画・海外SF小説好きはオーケンの影響も多少あるかと)。

オーケン自身が青春期に肥大した自我に苦悩しながらも世に出たこともあって、本作は若者への応援になっています(おっさんになった自分が読んでも懐かしいだけですけどねw)。

俗物と侮っていた同級生達それぞれにも苦悩や思いがあることが判明し、登場人物の多くが著者の手を離れたかのように行動する姿を楽しめる作品となっています。

「人生はグミ・チョコ遊びみたいなもの。勝ったり負けたりしながら進んで行く」

では、また。

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