セミリタイア始めます。アラフィフ独身男のブログ。

2022年3月末に国家公務員を早期退職してセミリタイア生活に入った独身おっさんの日記。

セミリタおっさんの再読漫画⑤「MONSTER」

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2022年4月からセミリタイア生活に入り、時間が出来ましたので蔵書の漫画を読み直してます。

今回は浦沢直樹「MONSTER」全18巻。

言わずと知れたヒットメーカー浦沢直樹の傑作サイコ・スリラー。

パイナップルARMY」や「MASTERキートン」で培った技術の集大成であり、後に「20世紀少年」へと転化された、氏にとって最重要作品の一つと言えるのでは。

物語は、1986年の西ドイツ・デュッセルドルフにおいて日本人脳外科医・天馬賢三が頭に銃弾を受けた少年・ヨハンの手術を行い、その命を救うことから幕を開けます。

ヨハンは東ドイツ高官であった父・母・双子の妹とともに亡命するも、その矢先に一家が襲撃に遭い父母は死亡。妹とともに天馬の病院に搬送されたものでした。

その後、天馬の病院の院長及び外科部の医師2名が毒殺される事件が起き、双子の兄妹は失踪する事態に。

それから9年後、成長したヨハンは天馬の前に姿を現し院長らの殺害を告白し、天馬の患者を目前で殺害。

自分が生き返らせてしまったヨハンの中に絶対的な「悪」を見た天馬は、ヨハンが行うドイツ全土に渡る殺人事件の濡れ衣を着せられながらも、ヨハンを抹殺するための逃亡生活に身を投じて行くと云う筋立てとなっています。

物語の重要なキーとなる時代背景には、1989年のベルリンの壁崩壊があります。

それにより旧共産主義国の闇の部分が明らかになるわけですが、本作でもヨハンら双子の出生の秘密を辿る旅路において、東ベルリンの孤児院での実態や旧チェコスロバキア秘密警察の実験などが露見して行きます。

物語はドイツ全土からチェコへとダイナミックに展開され、逃亡生活を送る天馬に関わる人々それぞれの事情も丁寧に描かれ物語に深みを与えています(天馬の医療技術やその人間性に救われる人々が天馬の助けとなります)。

物語の最重要人物である双子の妹・アンナは、記憶を失いながらもヨハン追跡を時に天馬と協力しながら健気に遂行して行き、本作のヒロインとなっています。

果たしてヨハンを「モンスター」にしたものは何なのか、天馬の冤罪は晴れるのか、アンナに心の平安は訪れるのかなどなど見所たっぷりのノンストップ・サイコ・スリラーです。

読んで損なし。

では、また。

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