2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、所蔵の小説を読み直しております。
今回は伊坂幸太郎「死神の浮力」。
2013年発表作品。
文春文庫は新装版が出てますね。
自分と同世代の作家では一番お気に入りの伊坂先生。
発表順に作品を再読してます。
本作は2005年発表の「死神の精度」に連なる作品。
関連過去記事↓
再び死神の〈千葉〉が登場する本作。
前作で提示された、
・死神は対象者を一週間調査
・対象者の死(寿命や病死は除外)の可否を判断
・可の場合に対象者は八日目に死を迎える
と云う基本ルールは本作でも継承されています。
前作は連作短編と云う形式でしたが本作はガッツリした長編。
本作での死神・千葉の調査対象は幼い娘を殺害した犯人への復讐を企む作家。
伊坂作品にはたびたび登場する〈絶対悪〉と呼べる存在。
本作での犯人もそのような人物で、普通の善良な人間がその絶対悪に立ち向かう姿が描かれています。
本来的に人間の行動に興味がない死神・千葉がこの復讐劇にどう絡んで行くかが読み所となっています。
果たして作家は復讐を遂げることが出来るのか、そしてその作家の死の可否について千葉がどう判断を下すのか。
ご一読してご確認下さい。
個人的にはこの時期の伊坂作品の中では出色の出来と思う作品す。
では、また。

