2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、所蔵の小説を読み直しております。
今回は奥田英朗「無理」。
2009年発表作品。
直木賞作家・奥田英朗先生の「最悪」「邪魔」に連なる漢字二文字タイトルの作品。
物語の舞台は東北にある架空の街・ゆめの市。
合併により誕生した地方都市に暮らす住人の群像劇となってます。
主な登場人物は以下の5名↓
・生活保護担当の市職員男性
・都会への進学を目指す女子高生
・新興宗教に縋る中年女性
・詐欺まがい商法会社に勤める元暴走族
・野望を抱える二世市議会議員
この5名のそれぞれの話が並行して紡がれて行き、少しずつリンクして最後に収斂します。
奥田先生はクライム絡みの事態に徐々に巻き込まれていく普通の人々を描かせたらホント上手いすねぇ。
群像劇ではあるのですが、閉塞感漂う地方都市そのものが作品の主役と言えるのでは。
自分も地方都市の住民ですのでそうだよなぁと思うこと多々。
本作の発表は2009年。そこからこの国の状況は全く改善されてなく、地方は更に疲弊してますよねぇ。
凶悪犯罪が地方でも普通に起きている現状を考えると本作で描かれている世界はまだマシなのかも・・・
関連過去記事↓
では、また。


