2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、所蔵の小説を読み直しております。
今回は奥田英朗「真夜中のマーチ」。
2003年発表作品。
本作は著者が直木賞を受賞した「空中ブランコ」と同時期に執筆されたクライム・ノベルの佳作。
奥田先生らしいユーモアに溢れる疾走感ある作品となっています。
主要登場人物は以下の三名。
・いかがわしい自称青年実業家のヨコケン
・商社のダメ社員のミタゾウ
・謎の美女クロチェ
奇妙な縁で知り合った若者達が、美術投資詐欺のアガリ10億円強奪を計画する物語となっています。
もちろん計画がすんなり成功するわけはなく二転三転する展開に。
主要登場人物の三人は皆二十代の男2・女1のパーティーで、そこでの微妙な恋愛感情も描かれてます。
クライム・ノベルでもあるのですが、読後感は一編の青春映画を観たような気持ちに。
若いって羨ましいなとw
著者の作品の幅の広さを証明するような本作、ご一読ください。
では、また。