2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直しております。
今回は伊坂幸太郎「チルドレン」。
2004年発表作品。
同世代で一番好きな作家の伊坂幸太郎先生。
デビュー作から読み直しております。
本作は著者初の連作短編集。
表題作「チルドレン」を含む五つの短編からなる本作は、独自の正義感を持ち、自分のペースを崩さない男・陣内を中心に起こる事件を描いた連作となっています。
「チルドレン」及び「チルドレンⅡ」は家裁調査官となった陣内が携わる事件のお話。
その他の三遍は陣内が家裁調査官になる以前の友人達とのお話が描かれています。
伊坂らしく少しミステリー要素を含んだ各エピソードになってます。
著者は「短編集のふりをした長編」のように楽しんで欲しい旨発言しているようですが、長編だとしたらあまりまとまりはないようなw
家裁調査官パートとその他のパートでは毛色が違う感じがしますし・・
本作は、陣内と云う一見メチャクチャでも実は芯が通った人間を楽しむ物語なのかなと思ったりします。
家裁調査官パートの出来が良いなと思っていたところ、「チルドレン」から十数年の時を経て「サブマリン」と云う家裁調査官・陣内の長編が書かれてます。
著者にとって思い入れのあるキャラクターなんですね。
「サブマリン」も追って再読しよ。
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では、また。