セミリタイア始めます。アラフィフ独身男のブログ。

2022年3月末に国家公務員を早期退職してセミリタイア生活に入った独身おっさんの日記。

セミリタおっさんの再読小説⑬貴志祐介「黒い家」

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2022年4月からセミリタイア生活に入り時間が出来ましたので、蔵書の小説を読み直しております。

今回は貴志祐介「黒い家」。

1997年発表作品。

日本ホラー小説大賞受賞作。

貴志祐介は1959年生まれで、自分よりだいぶ上の世代の作家さん。

ホラーを軸にミステリーやSFも手掛ける希代のストーリー・テラー。

本作は「保険金殺人」がテーマとなっており、著者が生命保険会社に勤務していた経験が存分に活かされた血も凍る恐怖の物語となっています。著者の出世作である本作は、いや、ほんと怖いす。。

主人公は大手生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定の主任として働く男性。

ある日顧客の家に呼び出され、その家の小学生の息子の首吊り死体の第一発見者に仕立て上げられてしまいます(これだけでもう怖いす)。

程なく父親から息子の高額な死亡保険金が請求されるも、その父親の不審な態度から他殺を確信した主人公は独自の調査に乗り出すことに。

それが自身と恋人までを死の危険に晒すことになるとは知らずに・・・

その「黒い家」に住むのは中年の父母と首吊り自殺した息子の三人家族。主人公は父親に疑いを抱き調査を進めるのですが、実は・・・もう言えませんww

「保険金殺人」は古くて新しい犯罪ですが、その歴史も紐解かれ非常に興味深いものがありました(作品舞台の1996年までのデータですけど現在でも大きな違いはないのかと)。

保険会社の裏側も描かれており、怪しい保険金請求を強引に取り下げさせる「潰し屋」と呼ばれる人物(作中では元ヤ◯ザ上がりの屈強な男)が登場します。そして「黒い家」に挑むのですが、その運命も・・・

主人公及び「黒い家」の住人のそれぞれの過去やトラウマについても掘り下げて描かれており、物語に深みを与えています。

最後まで怖すぎる物語で、再読でしたが一気読みしてしまいました。

この作品の発表後に「和歌山カレー毒事件」が発生し、その類似性が指摘されました。

興味ある方は一読後に同事件についても調べてみてください。

いやー、怖いのはやっぱ人間ですわ。。

では、また。

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