セミリタイア始めます。アラフィフ独身男のブログ。

2022年3月末に国家公務員を早期退職してセミリタイア生活に入った独身おっさんの日記。

セミリタおっさんの再読小説③三崎亜記「となり町戦争」

2022年4月からセミリタイア生活に入り、時間が出来ましたので蔵書の小説を読み直してます。

今回は三崎亜記「となり町戦争」。

2005年発表作品。

小説すばる新人賞を受賞した三崎亜記氏のデビュー作。

三崎亜記氏は1970年生まれで自分とほぼ同世代の作家さん。

氏が市役所在職中に書き上げた本作は、「見えない戦争」を描いた佳作です。

物語の主人公「僕」は住んでいる町の広報誌でとなり町との戦争が始まることを知ります。

戦争が始まったと言っても「僕」の生活に特段の変化はなく、人々も平穏な日常を送っているように見えます。

しかし町の広報誌には「戦死者数」が記載され、その数は増え続け、確実に戦争が進行していることを示します。

そんな中、町役場から一通の任命書が届き、「僕」はとなり町との戦争に巻き込まれて行くと云う筋立て。

この物語は「戦争」を描いていながら人が殺されるなどの具体的で残酷な描写は出て来ません。

主人公である「僕」はとなり町への潜入任務を命じられ、その際に命が危険にさらされる出来事があって初めて「戦争」の肌触りを感じます。

となり町との「戦争」は地域活性化などの名目の元に行政事業の一環として行われており、戦争遂行のコンサルタント会社等が介在すると云う設定になっています。

「戦争」は始まって当事者にならないと実感できないことの怖さ及びシステマチックに「戦争」が遂行されることの怖さ、そんなことをこの物語は描いているのかと思います。

ウクライナ情勢が連日伝えられていますが、どこか他人事であるのは事実です。

でも「戦争」は始まってからでは遅いと云うことはやっぱり認識しておかなければならないかと・・・

では、また。

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